学名:Acanthogobius flavimanus ハゼ亜目ハゼ科
北海道南部以南の内海、河口から、潮の影響を受ける汽水域に生息。底が泥になったような場所を好み、ゴカイ類、小魚などを食べている。産卵は冬、6月下旬ころには5~6cmに成長し、浅場や汽水域に群れをなしてのっこんでくる。本格的なシーズンは8月頃からで、この時期は河口から結構、川を昇ってきている。大きな群れでいるから、1尾釣れれば次々と釣れる。しかし、10月頃からしだいに沖の深場に落ちていくようになり、12月頃水深10mくらいのいわゆるケタのハゼ釣りでシーズンが終わる。
群れさえいる場所なら難しいテクニックは必要ない。しいて言えば餌が常に底付近にあることが重要。底から浮き上がっている餌は食いが悪くなるからだ。手返しを早くすれば一日に数百尾釣ることも可能。ただ、ハゼはハリを飲み込まれやすいので、魚を釣っているよりハリ外しに手間がかかることがある。餌はゴカイが一番。
★★テクニック★★
釣り方には船下狙いとキャストして広く探ってくる2通りがある。船下狙いはオモリを底に付け竿先で軽く上下に小突いてエサを動かして狙う。小突きはオモリが立ったり寝たりする程度行なう。キャストする場合は仕掛けを前方にアンダースローでキャストし、底にオモリが付いたらゆっくりと少し引いては止めるを繰り返す。ハゼ特有のブルルッとしたアタリを感じたらスナップを効かせてしっかりとアワセを入れる。針掛かりが悪い時はひと呼吸おいてアワセると良い。
標準和名:チダイ
学名:Evynnis japonica タイ科 チダイ属
方言:ヒレチコ,、エビスダイ、チコダイ
琉球列島を除く本州中部以南、朝鮮半島南部、東シナ海、台湾に分布。オスからメスに性を変える。40cmになる。尾びれの縁は黒くない。背ビレの第3・4棘は糸状に伸びる。コバルト色の斑点の配置はタテジマ軸線上に並ぶ。エラブタの縁は赤いがチダイほど濃くはない。チダイにかなり近い種類で、背ビレの棘が糸状に伸びているのが特徴です。
★★テクニック★★
コマセシャクリ(ウィリー)
投入はハリから先で良いが絡まないように天秤は放して投入するビシカゴが海底に付いたら糸フケをとって底ダチを取り3m程巻上げる。ここからシャクリを幅50cm程度の小さいシャクリ幅で15mほど上まで誘い上げていく。シャクリの間隔は2~3秒程度。アタリが無ければ底まで落し再度誘っていく。コマセは8分目程度の量でよい。アタリがきたら小さく鋭くアワセを入れ巻き上げる。ハリスが細いので、大物が掛かったときはドラグを緩めて対応する。
エビエサ
仕掛けの投入はオモリから、仕掛けの全長が長いので絡まないように注意しながら落そう。底付近を狙う時は底ダチを取った状態で探っていく。ときどき竿先を下げて仕掛けをたるませてみるのも効果が期待できる。
学名:Seriola lalanndi スズキ目アジ科
方言:アカユ、シオ、シヨノコ、セントク、テンコツ、ハチ、ハマス、ヒネゴ、ヒラ、ヒラサ、ヒラス、ヒラソ、ヒラソウジ、ヒラバタケ、ヒラブリ、ヘラ、マサ、マサギ、マヤ
東北以南の日本各地のほか、世界の温・熱帯域に広く分布。主に沖合いの岩礁帯の中・底層に棲息するが、表層や沿岸の磯際にも頻繁に出没する。産卵期は5、6月ごろで、旬は6月から9月。回遊性が顕著で、居場所を移動しながらほぼ1年中どこかしらで釣ることができる。 ブリに体型がきわめて酷似するが、脂の多いブリより身ははるかに淡泊。旬も夏と冬と正反対である。秋口の爆発的なワラサ釣りでは本種が混じることもあるが、同じサイズならヒラマサの引きのほうが2倍くらい強烈である。このほか両者の識別法はいろいろあり、黄色の縦帯が鮮明だとか、体形がスマートだとか、ヒレが黄色いなどといわれるが、こうした特徴は並べて比較しないと判然としない。明確に判断するには上アゴの後角で見るのが確実。角張っているのがブリで、角が取れて丸みを帯びているのがヒラマサである。もう一つの顕著な差異は胸ビレの長さ。ヒラマサのそれは腹ビレより短く、ブリは両方が同じ長さをしている。 スプリンターといわれるほど鮮烈な疾走で釣り人を魅了するヒラマサは、最大体長が1.5mを超え、重量は35㎏にも及ぶ。獰猛なフィッシュイーターであるとともにコマセにも敏感に反応。船釣り、磯釣り、ルアーフィッシングのいずれでも人気者であるほか、トローリングや引き釣りの対象魚としてもおもしろい。
★★テクニック★★
仕掛けの投入は天秤から行なう。寄せエサはビシ・カゴにタップリと入れておく。タナの指示は水面からでまず指定のタナより5~6mほど深く沈め、ハリスは潮に乗って伸びるのを少し待ってからコマセワークをはじめる。竿先を海面から頭上まで大きくシャクリこれを指示ダナまで数回に分けて行なう。これで水中にはタテのコマセの煙幕が出来上がりこの中につけエサが入るわけである。タナでロッドキーパーに竿を掛けて待ち、アタリがなければもう一度コマセワークを行う。それでも反応が無ければ一度巻き上げコマセを詰めて再投入。ヒラマサのアタリは一気に竿を絞り込んでくるので慌てずにロッドをキーパーからはずしファイトに移る。ヒラマサの引きでラインブレイクが起こらない程度にドラグを設定し、突然の突っ込みに対応出来るように準備しておくことも大切。ヤリトリは魚の引きに合わせて走りが止まれば巻き上げ、走り出したら竿のタメとドラグを利用し常に相手にプレッシャーを与え続ける。取り込みはハリスを手繰って行なうが、そこでも突っ込みを見せる時があるので手に巻き付けるのは避けよう。
学名:Paralichthys olivaceus カレイ目ヒラメ科
カレイに似ているが背鰭を上にして目が左側にあるのがヒラメ、右にあるのがカレイである。また、カレイに比べて口が大きく、鋭い歯があることでも区別できる。たいへんおいしい高級魚であり、人気の高い釣り物である。通常は船からの釣りだが、一部地域ではルアーなどでも釣られている。
ヒラメの船釣りでは生きたイワシなどをエサに使う。イワシの刺し方が各地で微妙に異なるが、要するにイワシが弱らないようにし、海底でも泳ぐように刺すのがコツである。弱ったエサは食いが落ちる。
ヒラメはアタリがあったら早くアワセることは禁物。ヒラメ40といって、アタリがあったら40くらい数えてから合わせてちょうどいいという。じっくりと食わせてからアワセるのである。このため、ハリは孫バリを付けた2本にするのが一般的。
★★テクニック★★
仕掛けの投入はエサのイワシが弱らないように素早く丁寧に行なう。オモリが底に着いたら道糸のフケを取り、底ダチを切る。タナはエサのイワシが海底付近を泳ぐ位置が基本。目安としては長い捨て糸でオモリが軽く底を叩くくらいから1m、短い捨て糸では1~2m程度、この長さを海底の起伏に合わせてキープしていく。ヒラメのアタリはゴツゴツッと竿先に伝わってくるが、アタリが来たからといってすぐにアワセを入れてはダメ。十分に送り込んでしっかり食い込ませる。送りは竿先を海面まで下げるか道糸を一手(50~60cm)程伸ばして行ない、アタリが強くなり且つ重さを伴ったらゆっくりサオを上げてアワセを加える。力任せにアワセるとすっぽ抜けの原因になるので注意したい。
やりとりは魚の引きに合わせて行なうが、魚の大きさによってはリールのドラグを利用してラインブレイクを避けよう。取り込みは小型でも玉網を使う。アシストを頼み素早くすくって船内に。
学名:Micropterus salmoides スズキ目サンフィッシュ科
方言:大口黒鱒
北米原産の魚食性の強い魚であるが、現在北海道南部以南の湖、河川に猛烈な勢いで繁殖している。ルアーなどにアタックするゲームフィッシュとして人気がたいへん高い。水温17~21度で産卵する。産卵は止水の砂礫底で行われ、流れの早い川などでは繁殖しにくい。
★★テクニック★★
湖底の岩や枯れ木、水草の影を好み、3~6mの深場に群れを作る。定期的に餌をとるため群れをといて浅場に出たときがルアーフィッシングのチャンスとなる。音や色、振 動するルアーに興味を示す。このためルアーはラトル入りとかバイブレーションなどのものがある。また、プラスティックのワーム類も非常に効果がある。
ルアーは岸スレスレの浅場から水深6mというバスの生息層をカバーできるように表層用、中層用、深層用の3タイプのプラグを中心に、ワーム類を揃えておけば最初は足りるだろう。
学名:Salmo trutta サケ目サケ科
方言:茶マス、ジャーマンブラウン
ヨーロッパ原産種で、アメリカからカワマスが移入された際、混入した。中禅寺湖、上高地の明神池、本栖湖などに分布するほか、黒部川流域など山間部のダム湖、北海道の石狩川水系、新冠川水系、静内川水系、千歳川、糠平湖、支笏湖、洞爺湖などにも広がりつつある。かつては陸封型とされていたが、ヨーロッパではサケのように海に降って再度遡上してくるものも見られ、これらはブラウントラウトと区別してシートラウトと呼ばれる。
★★テクニック★★
産卵は秋から初冬にかけて行われ、冬季には禁漁となるところが多い。冷水域に棲み、成長が早いところはニジマスと似ているが、それよりはるかに水温の低いところを好むため春と秋が釣りの好シーズン。水温の上昇する夏は湖の深みに潜み、秋口、川に昇りはじめるころが群れもまとまるので、絶好の狙い目となる。
棲息域は冷たくて水のきれいな湖や河川の緩流域の砂礫底。食性はきわめて貪欲で大型の魚も捕食するため野性味にあふれ、狡猾でエキサイティングな魅力を秘めているのでマニアックなファンが多い。餌釣りもあるがルアーやフライで盛んにチャレンジされる。
通常のターゲットは体長40㎝前後が多いが中には80㎝を超す大型も記録され、原産地では1m超、20㎏オーバーという大物も確認されている。
学名:Carassius carassius コイ目コイ科
方言:ゲンゴロウブナ、ヘラ
琵琶湖にいたゲンゴロウブナを改良して作られた人工的な魚。マブナが動物質の雑食性なのに対してヘラブナは植物質の物を食べる。このため、餌は各種の専用練り餌を使う。また、マブナが底生性が強いのに対し、ヘラブナは中層にもいて、マブナより回遊性も強い。従ってヘラブナ釣りではタナの捉え方、また、野池ではポイントの選択も重要な要素である。
★★テクニック★★
餌の調整、タナとりの微妙さ、アタリのタイミング、取り込みなどすべて微妙なテクニックを要求される日本独特のゲームフィッシュである。釣り場は池や湖のほか、各地に専用の釣り掘りが作られているため、比較的手軽に楽しむことができる。しかし、技術の差によって釣果の差が歴然と出る釣りであり、奥はたいへん深い。仕掛けは専用のヘラ竿にヘラウキを使う仕掛け。ハリは2本で、アゴのないスレバリにする。竿の長さ、タナなど釣り場によっては細かい決まりがあるから注意。
学名:Pleuronectes yokohamae カレイ目カレイ科
冷たい水を好む北方系の魚で、北海道、東北では種類が多い。一般に釣りの対象となっているのはマコガレイとイシガレイである。北の地方ではマツカワカレイ、クロガシラカレイ、ヌマガレイなどがいる。岸からの投げ釣りが盛んの他、船からも釣られている。シーズンは冬が中心で、このころになると岸近くにやってくる。塩分濃度の薄い場所をも好むのか、淡水の入る河口などにも見られる。彼らは砂の中に体を隠してエサが接近してくるのを待っている。このため、海底は砂~泥の場所がいい。エサを発見すると、まず体でエサを押さえてからおもむろに食べ出す習性があると言われている。また、砂煙などでエサの存在を察知するため、船釣りではオモリを小突いて砂煙をたててカレイを集める釣り方をする。
投げ釣りは数本の竿を置き竿にしてアタリを待つやり方がいい。アタリは潮の動きで急に出るから、とにかくねばること。またカレイは小さな群れで行動するから1尾でも釣れたらその付近を重点的に狙う。アタリは小さい。
★★テクニック★★
この釣りは原則的に、船をアンカーで止めた「かかり釣り」で狙う。仕掛けの投入はアンダースローで軽く前方へキャストする。オモリが着底したら道糸のフケを軽く取って張らず緩めずの状態でしばらく置いておく。2・3分待ったらゆっくりと竿を聞き上げてアタリを確かめる。こない時は聞き上げた分だけ道糸を巻き取り竿先で少し小突いてから置き竿にして待つ。こうして船の真下まで繰り返してくる
学名:Platycephalus indicus カサゴ目コチ科
方言:ゴツ
頭も体も偏平した独特の平べったい形をしている。日本中部以南の近海の砂底にすむ。産卵は5月頃で、東京湾ではこれにあわせて4月頃から夏にかけて釣られ、盛期は夏で暑い最中に釣ることから「照りゴチ釣り」とも言われるが、全国的には秋から冬にかけての落ちの季節に釣られている。40cm~60cmの大型となり、食べてもおいしい高級魚である。
浅場の船釣りで、生きたエサを使う。一般にはアカエビかサイマキ(車エビの子)だが、メゴチやハゼもいいエサである。メゴチ、ハゼをエサとする場合、まずエサ(メゴチやハゼ)を釣ってから本番に挑むことになる。図のようなオモリつきの片テンに生きのいいエサを付けて泳がせながら釣る。このため、エサが常に生きのいいようにハリを刺すことが必要。エビは口からハリ先を刺し、目の後ろにわずかに先が出る程度に刺す。また、メゴチは上アゴからハリ先を刺し通し、エラ横の鋭いトゲはハサミで切っておく。ハゼの場合は下アゴから上アゴに刺し通す。
ポイントに到着したらエサが海底から10~20cmくらい上を泳ぐようにする。具体的には一度オモリを海底まで着けたら、ハリスの長さだけリールを巻いてアタリを待つ。「ヒラメ40コチ20」と言われるくらい遅くアワセる。コツコツとしたアタリがあっても早アワセは禁物で、20ほど数えてからゆっくりアワセる。タイミングとしてサオの先がぐーっと持ち込まれたらアワセればいいだろう。
★★テクニック★★
仕掛けの投入はエサから行い次に天秤を沈める着底したら底ダチをとりハリス分を巻き上げアタリを待つ。海底は砂地で穏やかに傾斜している場合もあるのでタナの取り直しはこまめに行い、エサが常に海底ギリギリを泳ぐように意識してやるとよい。マゴチのアタリは小さくコツコツと竿先に出る。この前アタリがでたら竿先を水面まで下げ本アタリを待つ。強く重いアタリに変化したらサオを大きくアオリ、アワセを入れる。早合わせは厳禁。魚をエサにした場合は食い込みに時間がかかるので十分に送り込み長めに待つこと。
学名:Chrysophrys major スズキ目タイ科
方言:テエ
水深30~150mの潮通しのいい海域で、砂礫と岩礁が混じったような場所に好んで生息する。最大では10kgを越えるが、通常のサイズは1~2kgくらいである。古くから全国的に様々な釣り方が開発されていたが、基本的には生きたエビを餌にしたもので、オモリのついたテンヤバリとかカブラバリという独特のハリを使う。このハリにエビを付け、所定のタナでハリを上下にシャクルと、エビが逃げまどうように見え、タイが食いついてくるのである。テンヤによるシャクリは正確なタナを取る必要があり、初心者には比較的むずかしい。
最近のタイ釣りはオキアミのコマセを使った置き竿釣法で、これは初心者にも楽しめるし、釣果も期待できる。この釣法は船縁に竿を固定し、波の上下動でコマセが少しずつ出ていくようにしている。波の動きに対して竿がちょうどいい具合にしなり、コマセを最適な量で出していく。だから竿の調子が非常に重要な意味を持ってくるのである。
★★テクニック★★
コマセマダイ
寄せエサはビシに8分目くらいつめ、仕掛けの投入はハリスが長いので最初に片テンビンを海中に入れてからハリスが絡まないようにリールで落下速度を加減しながら反対の手はハリスに添えて行なう。
底からのタナ設定の場合
まずビシを底まで落し底ダチをしっかり取る。そしてハリスが潮になじむのを待ってから、コマセワークとタナ切りに移る。タナは8mのハリスなら8mもしくはプラス50cm~1mと、おおむね使っているハリスの長さ分。寄せエサを振るのはタナの中間点で1回、タナで1回、もしくはタナ下2mぐらいでもう1回と2~3回にわけて行なうのがよい。寄せエサで魚を集める釣りではないので、寄せエサの存在だけをしらす程度にするのがキーポイント。あくまで軽めに振り出すこと。こうして一連の作業を終えたらホルダーにセットし、ドラグは手で引っ張って滑り出す程度と、やや緩めに設定してアタリを待つ。
海面からのタナ設定の場合
こちらは指示ダナでアタリを待つ狙い方。まずは指示された水深(タナはコマセビシの位置)から5~6m下へ仕掛けを落し、この位置でサオを大きくゆっくりと振り上げて、軽めにコマセを一撒き。さらにタナまで巻き上げてもう一振りしてから手持ちで待つかホルダーにセットして待つ。暫く待ってアタリがなければサオで大きく誘いをいれてユラユラ落ちていくエサを演出してみるのも効果的。再び待ってダメなようなら巻き上げてエサの点検を行なう。
マダイのアタリは一気にサオを曲げていく。アタリが来たら手持ちに切り替えてやりとりを行なう。ハリスが切れないようにドラグの設定はキッチリと行なっておきたい。
シャクリマダイ
仕掛けの投入はまずテンヤを前方に放り込み、中オモリを離して沈めていく。この釣りのタナは水面から。タナをキープして誘っていく。シャクリ方は竿先を海面近くまで下げ腕を伸ばしてゆっくりと大きく頭上まで。また、シャクリを入れる間隔は30秒に1回程度で行なおう。アタリがあったら鋭くアワセを入れる。ロッドが短い分タメが効かないのでドラグを効かせて魚を浮かせてくる。
ライトタックルマダイ
仕掛図は、コマセマダイを参考に。ロッドは、2m前後のショートロッドを使い、道糸ハリスは1~2号と細いものを使う。仕掛けもタックルもライトなものを使うので(ビシは35-40号、テンビン35cmなど)通常のマダイ釣りより倍以上の魚のヒキを楽しめる。ショートロッドで誘うときは、オキアミが常に小さく動くように細かく誘い、また時に大きく目一杯ロッドを立てて誘う。リールのドラグを使うときは、ゆるめに調整して指でスプールを押さえながら、ゆっくり落とし込み、2-3m落とし込んだらドラグはゆるめのままゆっくり巻き上げてくる。
学名:Gadus macrocephalus タラ目タラ科
方言:タラ、ポンタラ(小型)等
千葉県以北の太平洋、日本海沿岸に分布する。沿岸の水深100~400mの岩礁域、砂地の底層に生息するが、多く見らのは150m前後。ちなみに釣りでは150~300m辺りを狙う。釣りで釣れる大きさは1~3kg、3~5gkg、5~8kg、10kgと各サイズのミックスだが、、最大級では全長1m重さ15kgになる大型種、生後約3年で45cm前後に成長する。
★★テクニック★★
仕掛けの投入はオモリからだが、船べりにマグネット板を敷き、その上にハリを置いて行なうと便利。原則的に風に向かって船を流すから、自分のタックルの風下側に仕掛けをセットすることになる投入は深場のつりとなるので順番で行なう。オモリが着いたら道糸のフケを取り底ダチを切る。
探り方はこの底ダチを切った状態、オモリが底を叩くところをキープしてアタリを待つ。海底には起伏があるので、常に底ダチをとり直すこと。マダラのアタリは竿を叩く様に明確に伝わってくる。アタリが来たら道糸をハリス間隔ほど送り込み、追い食いをさせる。巻き上げは一定スピードで行いドラグは魚の抵抗で滑るぐらいに調整しておく。
標準和名:ケンサキイカ
学名:Loligo (Photololigo) edulis ヤリイカ科
方言:アカイカ・マルイカ
伊豆海域や房総などでアカイカと呼ばれているのはケンサキイカのこと。アカイカという和名のイカもいるが、漁師や釣り人の間でそのイカはゴウドウイカ、ムラサキイカなどと呼ばれる。日本海のシロイカ、湘南や三浦半島のマルイカやメトウイカなどもいずれもケンサキイカ、すなわちアカイカなのである。外見はヤリイカと良く似ていて、胴体の先端は細く尖っている。槍よりも剣のほうがやや幅広の感じがするが、アカイカのほうが赤みが強く、足が太めだ。鹿島灘から南の太平洋沿岸や日本海南部、東シナ海など広範囲に分布。沿岸およびやや沖合を回遊している。
★★テクニック★★
仕掛けの投入は投入器をつかいオモリを軽く前方に投げるオモリが底に着いたら余分な糸ふけを取り、底から50cm浮かせスッテが潮になじむのを待つ。
シャクリは鋭く50cm程ロッドを上げて行なう。シャクった竿はすぐに元の位置に戻しアタリに備えよう。シャクリは誘いと同時にアワセの意味もある。イカの乗りを感じたらそのまま巻き上げるのではなくもう一度シャクリを入れてしっかりとハリ掛りさせる。グーングーンとイカ特有の引きが伝わったら竿を45度程度に上げしばらくタメてから追い食いを期待してゆっくりと3mほど巻き上げ、その後は中速で巻き上げてくればOK!
学名:Hyperoglyphe japonica メダイ科メダイ属
方言:ダルマ
北海道以南の本州沿岸に分布しているが、伊豆諸島、日本海で密度が濃い。幼魚時代は流れ藻に付いて生活しているが、成長すると水深100~400mの表層から底層の間に生息域を移していく。
釣りで狙う水深は100~200mがメイン。釣り上げると体表に粘液を出すのが特徴。
★★テクニック★★
仕掛けの投入は長ハリスのマダイなどと同じ容量でテンビンから沈め、ハリスを手でサポートしながら落としていく。メダイのタナは底層の指示水深。まずは指示ダナ下5mくらいまでビシを沈めハリスが潮になじむのを待ってから指示ダナまで巻き上げる。ここから寄せ餌振りをスタート。竿を大きくシャクリ上げコマセの濃い煙幕を作り、さらにもう一度シャクリを入れる。ロッドをホルダーに固定してアタリを待つ。アタリが無ければもう一度コマセを振るが、なるべく濃い煙幕を作りたいので小まめに寄せ餌の充填を行なうように心がけよう。アタリは初めは小さく出るが、直後、一気に絞り込んでいく。ホルダーからロッドをはずしヤリトリに移るが、水面まで強い引きを見せるので竿の弾力とドラグを活かして徐々に浮かせてくる。
学名:Epinephelus moara
スズキ目ハタ科
方言:モロコ、アラ、オオイオ、クエマス
関東以南の太平洋沿岸から東シナ海沿岸に分布し、メーター超の60㎏級にも達する大型根魚の代表格。秋から冬にかけてが旬だが、ほぼ周年釣ることができ、船釣り、磯釣りのほか、バーチカルジギングでも可能だ。ハリ掛かりした後、比類のないほど強烈な引きを見せるため、大物釣りのターゲットとしての人気が高いが、巨体と大きな口にもかかわらず餌を食うのは意外と不器用でそのうえ臆病。昼間は巣穴の中にじっとしていて、目の前を小魚が通り過ぎると食欲をそそられて出てくることもある。その反面、夜は帝王と呼ばれるほど活発に活動し、磯際の数m近くまで寄ってきて餌をあさることが多い。
不器用なため活きの良い生き餌より死に餌に分があるが、いったん餌をくわえたらその瞬間、度肝を抜かれるほど強烈な瞬発力を発揮して巣穴に戻る。ここが勝負どころでこの釣りの醍醐味。クエのペースで道糸を引っ張り出されて巣穴に潜り込まれたら万事休す。死んでも出てこないといわれるほど頑固にへばりつき、99%は釣り師の負けとなる。竿先が海面に突き刺さるまで食い込ませたら、強引に締め上げる。
★★テクニック★★
オモリが着底したらすぐに底ダチを切る。狙う場所が荒い岩礁帯なのでのんびりしていると根掛かりしてしまうので注意が必要ですタナは底から3~5m。アタリはエサのムロアジが暴れる前アタリから、ここで焦ってアワセてはいけない。しっかりと食い込みロッドが絞り込まれるまで待つのが鉄則。必要以上にドラグを緩め走らせると、根ズレでハリスを切られてしまうので注意する。
モロコは掛けたと同時に根から離さなければならないのでフッキングしたら全力で根から引き離す。一度浮かせてしまえば一安心といった所。生エサに反応がない場合はデッドベイトで狙ってみよう。
学名:Oncorhynchus masou サケ目サケ科
方言:ヤモ、ヤマベ、タナビラ、エノハ
サクラマスの稚魚で、北の地方では海に降りたものが大型のマスになる。九州地方まで分布するが、近似種のアマゴは箱根以西の太平洋、瀬戸内海に流入する河川に生息。アマゴは体側に赤い斑点があることから容易にヤマメと区別できる。
★★テクニック★★
水の冷たい渓流地帯に生息するが、最近は放流によって比較的下流の本流にまで釣り場が広がりつつある。
貪食な反面、警戒心が強いため、餌の流し方に注意が要る。魚に気付かれないように上流から自然な感じで餌を流せば、一発で食いついてくるが、少しでも不自然になるとたちまち見破られてしまう。
原則的には下流から上流にポイントを攻めて行き、魚が餌を待っている所の少し前に餌を投げ、そのまま自然(ナチュラル)に流してやる。アタリは目印の変化となって表れるから、目印が不自然な感じが出たら即アワセる。アワセが遅れると餌だけをとられてしまう。
学名:Loligo bleekeri ヤリイカ科
方言:ササイカ、サヤナガ、テッポウ
北海道から九州まで広く分布する。スルメにくらべて、やや低水温を好み、沿岸域、海底が岩礁周りの砂泥帯の底付近を回遊する。生息水深は200m辺りまで。
成体で40~50cmに達し、寿命は短く約1年。大小の差は個体差ふ化時期のズレからを言われている。習性としては、大小の群れで行動し移動ごとのインターバルは短い。
ヤリイカのスタイルは槍のように細長くスマートで、腕が他のイカに比べて貧弱であまり発達していない。
★★テクニック★★
ヤリイカ釣りは魚探に映るイカの反応を追って狙う。また、群れの移動も早いため、仕掛けの投入は合図とともに素早く行なうことが肝心。投入は前もって順序良く投入器の筒にプラヅノを入れておき、船長の合図でオモリを前方に投げ込む。仕掛けを落としている最中は竿を手で持ち竿先を下に向けてより速い落下を目指す。
オモリが底に付いたら素早く糸フケをとり底ダチをとろう。探り方はまず、この底ダチ状態で仕掛けを弛ませては張る動作を数回行い底付近での乗りを狙う。ここでこなければ、シャクリを加えて10~15m上までを探っていく。
シャクリは竿先を海面から頭上までの間、数回に分けてソフトに行なう。一番上までシャクリ上げたら暫く止めて乗りを待つ。乗ってこなければ、シャクリ上げた分を竿を下げながら巻き取り再び誘っていく。
ヤリイカの生息領域(底から10~15m)まで誘って乗りが無ければ再びオモリを底まで落し、タルマセから誘いへと一連の動作を繰り返していく。
巻上げはハリにカエシがないので一定の速度で行い、波の揺れは竿の弾力とリーリングでかわす。身の柔らかいイカなので強引な巻き上げは禁物。
学名:Channa argus スズキ目タイワンドジョウ科
方言:カムルチー、タイワンドジョウ
朝鮮、及び中国から移入された外来種である。朝鮮からきたものがカムルチー(C.argus)、台湾からきたものをタイワンドジョウ(C.maculata)と区別しているが、日本では両種をライギョと総称している。カムルチーの方が斑紋が大きく、体色は褐色が濃い。タイワンドジョウは体が平べったく、黄色味かかった褐色で、ウロコが大きいので区別できる。平野部の浅い池沼や流れの緩い川にすみ、小魚、エビ、カエルなどを食べている。最大体長は1mを越え、猛烈にファイトすることから、ルアーのいい対象魚となっている。
★★テクニック★★
釣りシーズンは水温の上昇する初夏以降。空気呼吸するため時折水面に浮いてくる。狂暴なフィッシュイーターだが、愛情細やかなところがあり、6~7月に水草を集めた産卵床を作り、その中に浮遊卵を2~5万粒も産み、孵化してからも稚魚が成長するまで周囲を遊泳し、外敵から守っている。ウイード(藻)やリリーパッド(蓮)の茂った間にできる穴などを注意していると、稚魚の群れが水面近くを多数泳いでいてその下に巨大な親魚がぽっかり浮いているのが目撃される。
ポイントは藻穴など、障害物のある所で、こうした場所をスピナーベイトなどで狙えばすさまじい水音をたててバイトしてくる。やや太目な頑丈なタックルで藻穴から強引に引き出す必要がある。
学名:Hypomesus transpacificus サケ目キュウリウオ科
方言:アマサギ、サイカチ、
シロイオ
天然分布は太平洋側では千葉県以北、日本海側では島根県以北に生息するが、人工受精卵を各地に移植するため、全国の湖沼で釣れている。産卵は2~4月で、孵化後、1年で成魚になる。北の地方では海と行き来する降海型がいる。
釣りシーズンは10月頃から2月までで、冬の寒い時期が本格的シーズン。北国では結氷した湖面での穴釣りが有名。
★★テクニック★★
釣り方はボートからが一般的。竿を数本くらい用意し、効率よく釣ること。ワカサギはタナ(水深)の変動が激しいので、その日のタナを早く知ることがコツ。そのためにも最初はそれぞれの仕掛けを異なる水深に入れておき、アタリがあったタナを重点的に釣る。
仕掛けは6~10本バリで、最初は作るのが面倒だから、完成した出来合い仕掛けを一日数セット用意しておく。ハリ数が多いと魚も釣りやすいがそれだけカラミも多くなる。慣れないうちはハリ数は少な目にしておく。
学名:Seriola quinqueradiata スズキ目アジ科
温帯性の回遊魚で、日本全域の沿岸に広く分布するため、地方名や方言がきわめて多い。本州の中部以南で産卵するが、もっとも盛んなのは東シナ海一帯。海域によって2月から7月ごろまでと時期にばらつきがある。春から夏にかけて北上。最北端はオホーツク海に達し、秋から冬にかけて南下する。
流れ藻に付く雑魚ということで稚魚はモジャコと呼ばれ、「ひと潮1寸」といわれるほど成長が早い。成長に応じて呼び名が変わる出世魚の代表格として知られ、東京では当歳のワカシが体長15㎝前後、2歳のイナダが40㎝前後、3、4歳で60㎝級に達するとワラサ、5歳魚になり、2貫目、7.5㎏を超すとはじめて一人前のブリとして扱われる。大阪ではツバス、ハマチ、メジロ、ブリ、富山ではツバエソ、フクラギ、ニマイズル、ブリまたはサンカ、高知ではハマチ、ブリ、オオイナと変化する。
関東海域では8月にワカシ釣りがスタートし、9月から年内いっぱいくらいがイナダ釣りのシーズン。これとオーバーラップしてワラサ釣りがはじまる。いずれも大群で押し寄せる魚群を求めて集結する釣り船の数はおびただしく、ときには数100隻が一団となって異様なまでの壮観を呈する。その後、晩秋から真冬にかけてブリが食い出し、寒ブリとして珍重される1月から節分にかけての旬を迎える。
★★テクニック★★
仕掛けの投入は片テン部分から行い最後にエサを沈める。寄せエサの分量はつまらない程度にタップリと入れておこう。ビシを指示ダナ3~4m下まで沈め、潮にハリスがなじむのを暫く待ってからコマセワークに移る。目安は最初の位置で1回とタナでもう1回どちらも濃い煙幕を作りたいので強めに大きく振り出す事。ワラサの辺りは竿を一気に曲げて訪れる。まずは底層での強い抵抗をロッドの弾力でかわし動きが止まったらポンピングで浮かしてくる。ワラサクラスまではハリスの太さにもよるが、ドラグを絞め気味にして魚をあまり遊ばせないようにしよう。取り込みはハリスを手で手繰り玉網で行なう。